スクワット重量の目安とフォームの基礎(腰を痛めないコツ)

 

結論:自重→20kgバー→体重×60%へ段階的に

スクワットは下半身だけでなく全身を鍛えられる王道種目ですが、初心者がいきなり重い重量に挑戦すると腰を痛めるリスクがあります。
結論としては、まずは自重でフォームを固める → バーベル(20kg)だけで練習 → 体重の60%程度を目安に挑戦という流れがおすすめです。
段階を踏むことで安全に成長でき、結果的に重量も早く伸びていきます。

セットアップ(バー位置/足幅/呼吸)

スクワットの成功は「始める前の準備」で決まります。

  • バー位置:一般的にはハイバー(肩の僧帽筋に乗せる)とローバー(肩甲骨の少し下)があります。初心者は扱いやすいハイバーからスタートしましょう。
  • 足幅:肩幅よりやや広め、つま先は軽く外向き。股関節が動かしやすくなり、しゃがみやすくなります。
  • 呼吸:しゃがむ前に大きく息を吸い、お腹に力を入れて止める。立ち上がる時にフッと吐くイメージ。呼吸と腹圧が腰を守ります。

腰を守るための骨盤と腹圧

腰を痛めやすいのは「骨盤が丸まる(バットウィンク)」か「反りすぎ」になっている時です。

  • 骨盤はニュートラル(自然な反り)を維持
  • 腹圧をかけて体幹を固める
  • 胸を張りすぎず、お腹に空気をためるように意識

この「骨盤+腹圧」のセットが、腰を守る最大のコツです。

目安重量と回数の表

以下は一般的な目安です。もちろん個人差があるので、無理のない範囲で調整してください。

レベル 重量の目安 回数・セット コメント
完全初心者 自重〜20kgバー 10〜15回×3 まずは動きを覚える
初心者 体重×40〜60% 8〜10回×3 腹圧を意識して扱う
中級者 体重×80〜100% 5〜8回×3 高重量に挑戦する段階
上級者 体重×120%以上 3〜5回×3 補助者やセーフティ必須

ポイントは「無理に重量を追わない」こと。回数がこなせて初めて次の重量に進みましょう。

代替種目(ゴブレット/レッグプレス)

「バーベルはまだ怖い…」という人でも、スクワット動作を鍛える方法はあります。

  • ゴブレットスクワット:ダンベルやケトルベルを胸の前で持ってスクワット。フォームを覚えるのに最適。
  • レッグプレス:マシンを使う種目。腰を痛めにくく、重量も安全に扱える。

この2つを組み合わせると、自然とバーベルスクワットへの準備ができます。

よくあるミス写真付き解説(想定)

写真がなくてもイメージできるように解説します。

  • 膝が内側に入る(ニーイン)
    → お尻の外側の筋力不足。つま先と膝を同じ方向に。
  • 腰が丸まる(バットウィンク)
    → 柔軟性不足。股関節を意識し、可動域を少し狭めてもOK。
  • 前傾しすぎて腰に負担
    → 背中を立て、胸を軽く張る意識で改善。

ミスのほとんどは「柔軟性不足」か「重さの選びすぎ」で起こります。

まとめ:4週間練習計画

最後に、初心者が無理なくスクワットを習得するためのロードマップを紹介します。

  • 1週目:自重スクワット10〜15回×3セット。鏡や動画でフォームチェック。
  • 2週目:20kgバーで10回×3セット。腰や膝に違和感がないか確認。
  • 3週目:体重の40〜50%で8〜10回×3セット。呼吸と腹圧を意識。
  • 4週目:体重の60%で8回×3セット。余裕があれば次のステップへ。

このステップを踏めば、腰を痛めずに安全に重量を伸ばしていけます。


スクワットは「下半身の王様」と呼ばれるほど効果の高い種目ですが、腰を守るフォームがあってこそ。自重から丁寧に積み上げて、4週間後には「安心してバーベルを担げる自分」を目指しましょう。