結論:体重×40〜60%から開始(5〜8回できる重さ)
ベンチプレスを始めたい初心者が最初に悩むのは「何キロから始めればいいのか?」という点。結論から言うと、体重の40〜60%程度が目安です。
たとえば体重60kgなら25〜40kg程度から。5〜8回できる重さを選ぶのがポイントで、「頑張ればもう2回できそう」くらいの余裕を残すと安全です。
最初から高重量に挑む必要はなく、むしろ軽めから始めてフォームを固めた方が結果的に伸びやすいです。
体重別/経験別スタート重量表
以下はあくまで一般的な目安。ジム初心者はバー(20kg)のみから始めても全く問題ありません。
体重 | 完全初心者(ジム初日) | 少し経験あり(自重腕立てできる) | 体力に自信あり(運動経験者) |
---|---|---|---|
55〜65kg | 20〜30kg | 30〜40kg | 40〜50kg |
65〜75kg | 25〜35kg | 35〜45kg | 45〜55kg |
75〜85kg | 30〜40kg | 40〜50kg | 50〜60kg |
大切なのは「隣の人より重いかどうか」ではなく、自分の体に合った重量でフォームを守ることです。
セットの組み方(3×5/5×5/アクセサリー)
重量を決めたら、次はセットの組み方です。初心者におすすめなのは以下の2パターン。
- 3×5方式:1セット5回を3セット。シンプルで扱いやすい。
- 5×5方式:少しボリュームを増やしたい人向け。1セット5回を5セット。
さらに「補助種目(アクセサリー)」を入れると成長が早いです。
例:インクラインダンベルプレス(胸上部)、ディップス(胸・三頭筋)、ラットプルダウン(背中)
胸だけでなく、押す動作を支える背中や腕も一緒に鍛えると伸びやすくなります。
フォーム基礎(肩甲骨/ブリッジ/足)
ベンチプレスはフォームが9割と言っても過言ではありません。基本の3ポイントを意識しましょう。
- 肩甲骨:ベンチに寄せて下げる。肩を守りつつ胸を張れる。
- ブリッジ:背中を少し反らして胸を高くする。無理のない範囲でOK。
- 足:床を強く踏む。全身を使う意識で安定感が増す。
「胸に効かない」「肩が痛い」と感じる人は、この3つが崩れていることが多いです。
伸び悩み対策(マイクロロード/頻度調整)
始めは順調に伸びても、数週間すると「停滞期」に入ります。そんな時の対策は2つ。
- マイクロロード:2.5kg単位ではなく1kg以下のプレートで少しずつ重量を上げる。
- 頻度調整:週2〜3回に増やす、または週1に減らして回復を重視する。
重量を伸ばすには「小さな前進を積み重ねる」ことが一番の近道です。
よくあるQ&A(胸に効かない問題)
Q: 胸に効かず腕ばかり疲れます…
A: 肘の角度を見直しましょう。開きすぎず45度前後を意識すると胸に入りやすいです。
Q: バーがぐらつきます
A: グリップを強く握り、足で床を踏むことで安定します。
Q: 初心者でも1RM(1回の限界重量)を測るべき?
A: 無理に測る必要はありません。まずは「5回できる重量」から逆算して、1RMの目安を計算式で推定しましょう。
例:1RM ≈ 挙上重量 ÷ (1.0278 – 0.0278×回数)
まとめ:8週間ロードマップ
最後に、初心者向けのロードマップを紹介します。
- 1〜2週目:バーのみ or 軽重量でフォーム固め(3×5)
- 3〜4週目:体重の40〜50%を扱い、胸に効かせる感覚を覚える
- 5〜6週目:重量を週ごとに2.5kgずつ増やす。アクセサリー種目も追加
- 7〜8週目:停滞を感じたらマイクロロードやセット法を工夫
8週間後には「最初はバーしか持てなかったのに、今は40kgが上がる!」という変化を感じるはずです。
ベンチプレスは初心者でも正しいフォームと段階的な重量アップで必ず伸びます。大切なのは「体重に応じた無理のないスタート」と「小さな成長を積み重ねる工夫」。今日から安全に始めて、自分の成長を楽しみましょう。