結論:手根の上にバー/ハンドルを乗せる
ベンチプレスやダンベルローをやっていて「手首が痛い…」と感じたことはありませんか?その多くは、バーやハンドルの位置が手のひらの真ん中〜指側に乗ってしまっていることが原因です。
結論から言うと、バーやハンドルは「手首の延長線=手根の上」に乗せるのが基本。この位置なら手首が自然にまっすぐ保たれ、関節に余計なストレスがかかりません。
初心者は「強く握れば安定する」と思いがちですが、実際は握る位置と角度の方が大切です。
プレス系の手首角度
- 正しい握り方
バーを「母指球(親指の付け根)と小指球の間」にまっすぐ置き、手首の延長線に重量が乗るようにする。
→ 親指はしっかり回してバーを包み込む(サムアラウンドグリップ)。 - NG例
・手首が反りすぎて、バーが指の付け根側にある
・手のひら中央に乗っていて、押すたびに手首が後ろに折れる
正しい角度は「手の甲と前腕が一直線に近い形」。バーを押したときに、手首が後ろにグニャっと折れていないか動画で確認するとわかりやすいです。
プル系の親指と小指の使い分け
- 親指の使い方
高重量で安定させたいときは親指を回してしっかり握る。手首がぶれにくくなり、前腕の力も使える。 - 小指の意識
ローイング動作では小指〜薬指で引く意識を持つと、バーの位置が手根寄りに安定しやすい。結果として手首がまっすぐ保たれる。 - サムレスグリップ(親指を外す握り方)
ラットプルダウンなどで「背中に効かせたい」ときに有効。ただし手首と握力に不安がある初心者はまずサムアラウンドを推奨。
→ プレス系は「親指を回す」、プル系は「小指を意識」が基本です。
リストラップの使い方
- 巻く位置
手首の関節をしっかり覆い、手のひら側に少しかかるように巻く。こうするとバーが「手根に乗る位置」で安定する。 - 締め具合
きつめに巻いてOK。ただし血流が止まるほど締めるのはNG。セット中に安定し、終わったら外せるくらいが目安。 - 注意点
ラップに頼りすぎず、まずは正しい握りを習得すること。ラップはあくまでサポートです。
よくあるミス写真解説(想定)
- NG1:バーが指の付け根側にある
→ 手首が「く」の字に曲がり、押すたびに痛みが出る。 - NG2:手のひらの真ん中にバーが乗っている
→ 見た目は安定しているが、力の伝達が悪く、肩や肘に負担が逃げやすい。 - NG3:プル系で親指だけに力を入れている
→ 前腕ばかり疲れ、背中に効かず手首が痛みやすい。
写真がなくても、自分の動画を撮って「手首がまっすぐかどうか」「バーの位置が指寄りになっていないか」をチェックすると改善点が見つかります。
まとめ:練習ドリル
- 空のバーを手に取り、前腕と手首を一直線にセット
- 鏡の前で「手根に乗っているか」を確認
- プレス動作:親指でしっかり握り込み、手首が折れていないか確認
- プル動作:小指〜薬指に力を入れてバーを引き、親指の有無で背中の入り方を比べる
- 週1回はフォームチェック動画を撮る
ポイントは「バーは手根に乗せる」「プレスは親指で包む」「プルは小指で引く」。
これを意識するだけで、手首の痛みはぐっと減り、重量も安全に伸ばせるようになります。初心者ほど早い段階で正しいグリップを身につけておくのがおすすめです。